第33回 第二部「輸入衣類のカビ問題対策」

≪アズマ 縫製研究室 メールマガジン 第33号 第二部≫

日本の衣類海外生産(輸入)比率が97%を超えました。
そのなかで中国から東南アジアへシフトの動きがあります。
今、東南アジア製品ではどのような問題があるのか、検品業者さんに問い合わせをしてみました。
縫製ミス・サイズ違い・生地不良等は日本での縫製品でも有り得ます。
しかし衣服製品にカビ発生不良が東南アジア製にある特徴のようです。
今回のメールマガジンでは、カビ問題について考えてみました。

検品状況
第三者検品が主流となっています。
各検品業者は出荷側の工場・受け側の日本倉庫に
出張し製品の不都合検査を行っています。

(写真:ベトナム検品業さんの検品風景)

検品業者への聞き取り内容
1)東南アジアからの製品輸入後の検品で発生している問題点
縫製不良、汚れ等問題は多々ありますが、日本側から懸念されることは虫の混入、カビの発生などです。他地域含め上記の問題はよく聞かれています。

2)上記の問題点の対処方法
虫混入については、工場内に多数見られる場合、日本の客先に連絡し工場への指導をしています。
検品後の良品は留め置かず、包装、梱包を迅速に行い、作業途中のカートンはふたを閉め混入を防ぎます。
カビについては、検品時に湿気等の異常があれば一旦止め、乾燥状態を確認します。
また、プレス修正後の商品は、寸法の問題もあり一定時間をおいてからの再検をしています。

3) カビの発生を未然に防ぐ為に現地工場への依頼・指導等
日本の客先から指摘される、工場での透明ビニールでの仕切りや窓の開閉禁止などによる虫よけ、入り込みのカビ対策としては、製品乾燥のためのドライルームの設置、プレス方法の個別指導などにより、湿気除去の徹底(客先要請により)指導しています。

4) その他
検品する側からの要請では工場はほぼ動かず、日本の客先からの要請があって初めて動くので異常があればこまめに連絡、報告が必要となっています。

カビ発生を防ぐ為の効果の有る商品のご案内

 

〈商品名〉
防カビ剤
ケアモールドパック
(Care Mold Pak)

 

特徴・性能
ケアモールドパックは植物由来成分を特殊な製法で粉末化し、小袋に充填した気化性防カビ剤でカビ・細菌・酵母に対して効果を発揮します。
気化率非常に微量で、長期に亘り効果が持続し、防カビ剤を添加出来ない商品の保存に適します。
また、乾燥剤と異なり、黒麹カビのような乾性カビに対しても効果を発揮し、付着した菌の生育を防止するとともに、周辺に浮遊する菌に対しても有効に作用します。

用途
皮革製品  靴・鞄・その他皮革製品
木材製品  竹製品・銘木合板・麦わら製品・木製民芸品
繊維製品  ニット製品・シャツ・その他アパレル製品

試験
試験菌:黒麹カビ
試験方法:約107個に調製した上記胞子懸濁液30uLを減菌済みろ紙(直径8mm)に滴下した。
このろ紙をポテトデキストロース寒天培地に密着貼り付けし、5.5Lの容器の中に入れた。
試験試料を寒天培地と直接接触しないように容器に設置し、ふたを閉めて密閉した状態で25℃・7日間培養した。
培養後、ろ紙周辺に生じたカビの生育幅を測定した。

試験結果 (培養7日後) 試料名      生育幅(mm)   試料名      生育幅(mm)
ケアモールドパック    0     ブランク        23.3
※ろ紙上にもカビの生育は
 認められなかった。

【化学組成】
シリカ・植物抽出物・香料

【規格】
品種 CM0.7
標準重量 0.7g
入数 4,800個/ケース(400個入り×12袋)
製品寸法 40mm×40mm

 

特徴その2
同等の効果を謳う商品はございますがケアモールドパックの利点は、
・臭いをやわらげる香料を使用しております。
 他社品では刺激臭とも言える鼻を衝く臭いがありますがケアモールドパックは、それを抑える香料を使用し、僅かなやわらかい臭い程度に抑える事が実現しています。
 他社品にて臭いが気になっている方にお勧めの一品です。
・製品パックは空気の通り易い加工がされた不織布を使用しています。
 防カビ剤自体に効果が有ってもそれを包み込む不織布の密度が高ければ効果を発揮できません。
 適度に空気の通りがあり、防カビ剤が漏れ出ない選ばれた不織布を使用する事により効果が最大限に発揮出来る構造となっています。
・化学成分は使用されておりません。
 自然界に存在するシリカと植物抽出物が原材料です。
 この為、製品に与えるダメージの前例はございません。

弊社で上記防カビ剤のケアモールドパックを現地で販売し好評を得ております。

中国・ベトナムでの商品説明やお買い求めはこちらへお問い合わせください。

上海
阿絲馬國際貿易(上海)有限公司 上海市長寧区延安西路2633号
美麗華商務中心 3階 A-304 (86) 021-6270-6748
日本人スタッフ 総経理 谷藤和彦

ベトナム・ハノイ
AZUMA VIETNAM INVESTMENT AND TRADING CO.,LTD. 12th Floor.DC Building.
No.144 Doi Can Str.,Doi Can Wa.,Ba Dinh Dist.Hanoi
日本人スタッフ 現地法人社長 大橋正幸
現地スタッフ(日本語、ベトナム語可) DAO DUY ANH

内容につきまして質問、ご意見等ございましたら、弊社担当者または返信にてお気軽にお問い合わせください。

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アズマ株式会社 縫製研究室
鵜木 隆嘉
Tel 03-3861-7103
URL: http://www.azuma-jpn.com

 

第33回 第一部「木材(製材業)の縫製」

資源の有効活用 円筒LVLの将来性レポート
≪アズマ 縫製研究室 メールマガジン 第33号 第一部≫

今回は、株式会社渡辺事業所様(以下渡辺事業所様)の木材の縫製加工の取り組みを取材して参りました。

渡辺事業所様は、天然秋田杉や神代杉を中心とした木材の製造加工を生業としています。
同社所在地は、秋田県能代市。
能代市は東京駅から新幹線で5時間弱(秋田駅まで約4時間弱、 秋田から能代まで約1時間)にあります。
能代市は人口約5万2千人、世界遺産白神山地を望み、能代工業高校はバスケットボール全国大会58回の優勝を果たし、バスケの街づくりを推進しています。
明治期には、秋田木材株式会社が東洋一の規模を誇り木都能代の名が知れわたりました。
渡辺事業所様は昭和30年に創業し木都の一角をしめました。今新たに力をいれているのが、円筒LVL(Laminated Veneer Lumber)です。

円筒LVLは、木材をスリットして板状にしたものを、ミシンで縫って長い巻物にします。


円筒LVLは、縫われた長い板を、
スパイラルワインディング法で
円筒に巻き付け、
直径が大きなものから細いものまで
自由設計ができる強度のある
円筒を作り出すことができます

円筒LVLの開発は、秋田県立大学木材高度加工研究所(木高研)が約20年前に開発し、渡辺事業所様に技術移転され、厳しい品質基準を設け、自在に加工する技術を同社が育て上げ、現在に至っています。

円筒LVLの実績、使用例

円筒LVLは、中空ながらも従来の柱材と同等の弾性率と強度を誇るため、資源の有効活用として注目をあびています。
中空であることから、配線などの工程短縮にもつながっています。

スパイラルワインディング法は、紙管をつくるときに用いられている技法です。
円筒LVLは一層ごとに巻き進む方向を変えているので、単板の繊維方向が交錯し、中空ながら粘り強く、従来の柱材と同等の弾性率と強度を持っています。

衣類(布地)にスパイラルワインディング法を応用したらどうなるでしょうか?
同じ厚み(重さ)でも強度があるものができないか想像しています。

板を縫うことを応用し、板で 袋物・バッグ も作っていました。

衣服の供給から、それを発展展開させるライフスタイル全般への提案が昨今広まっています。渡辺事業所様のとりくみが活かせないものだろうかと思考しています。

一方で、弊社ではミシン糸を使わない衣服の組み立て研究に参加していますが、逆の展開として、ミシンで縫う対象のものを布や革にとどまらない可能性を、渡辺事業所様や木高研から教えて頂いております。
今後もいろいろな方から知識を学習し、知恵に変えて皆さまへ提案して参ります。

内容につきまして質問、ご意見等ございましたら、弊社担当者または返信にてお気軽にお問い合わせください。

取材協力 :株式会社 渡辺事業所 渡辺 恒様
所在地  :秋田県能代市河戸川

末尾になりましたが、ご多用のところ貴重なお時間とご教授くださいました渡辺事業所渡辺恒様へへ深謝申し上げます。

メール配信停止をご希望の方は、お手数をおかけいたしますが、返信くださいますようお願い申し上げます。

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アズマ株式会社 縫製研究室
鵜木 隆嘉
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